庄原市沿線の魅力
中国山地を走る鉄道路線はいろいろありますが、芸備線ならではの魅力は、景観の多彩さではないでしょうか。
特に、庄原市内では、盆地の真ん中から広々とした里山景観を見渡せる区間、街中を走る区間、谷に沿って川の美しさを楽しめる区間、山の中でさながら森林鉄道の趣を持つ区間などがあります。
特に特徴的なのは、備後西城~平子間で、線路が高い位置を走るため、田舎の小さな町の街並みを見渡すことができます。醤油屋の煙突が町の魅力を引き立てています。
道後山駅の前後は高い鉄橋や森の中を走る区間があり、ちょっとしたアドベンチャー気分が楽しめます。備後八幡~内名間では谷を走り、大きな並行道路も無いことから、鉄道に乗った人だけが楽しめる渓谷美があります。これだけ自然の奥深くを走る路線は、中国山地の中でも芸備線と木次線だけでしょう。
備後落合駅で接続する木次線に乗り継げば、JR西日本で最も標高が高い駅である三井野原駅があり、次の出雲坂根駅までは、「奥出雲おろちループ橋」を見渡せる絶景と、全国でも貴重な「三段式スイッチバック」が待っています。